固定電話には、営業電話やいたずら電話、詐欺を狙った電話などがかかってくる場合があります。
この記事では、固定電話でそのような電話を着信拒否をする方法と、会社の電話で拒否するときの注意点、拒否しても止まらないときの対策を解説します。
固定電話の着信拒否は大きく2通り
固定電話の着信拒否は、大きく分けると電話会社に止めてもらう方法と、自分の電話機で着信拒否する方法の2通りです。
電話会社のサービスを使用する
1つ目は、NTT東日本・NTT西日本などの電話会社が提供するオプションサービスを申し込み、そちら側で止めてもらう方法です。代表的なのが、特定の番号を止める迷惑電話おことわりサービスと、非通知の電話を止めるナンバー・リクエストです。(次の段落で詳しく解説)
NTT側で止めるので、着信拒否の機能がない電話機でも使えます。その代わり、月額料金と申し込み時の工事費などがかかります。
電話機で着信拒否設定をする
2つ目は、電話機で着信拒否する方法です。会社の場合は、ビジネスフォンの主装置やクラウドPBXの管理画面で同じような設定ができます。
ただし、電話機が着信拒否をするには、かけてきた相手の番号が電話機に表示されている必要があります。そのため、電話会社のナンバー・ディスプレイ(相手の番号を表示するサービス)を契約しておくことが前提です。
着信拒否をするとその番号から電話がかかってくることはありません。
特定の番号の拒否のしかた
電話番号の拒否の仕方に関して、特定の番号の拒否の仕方と非通知の電話の拒否の仕方でやり方が異なります。
まず、特定の番号の拒否のしかたについて説明します。
番号を通知してかけてくる相手は、電話会社のサービスか、着信拒否で止められます。具体的なサービスとして迷惑電話おことわりサービスが挙げられるためこちらを解説します。
迷惑電話おことわりサービス
迷惑電話おことわりサービスは、NTT東西が提供するオプションです。迷惑電話を受けて電話を切った直後に、電話機から「144」をダイヤルして操作すると、その相手が拒否リストに登録されます。
以後、同じ番号からかかってきた電話には、電話を受けられない旨のアナウンスが自動で流れ、こちらの電話は鳴りません。
登録できるのは、実際にかかってきて受けた相手だけです。まだかかってきていない番号を、あらかじめ入力して登録することはできません。
また、ナンバー・ディスプレイの契約がなくても使えます。
| 回線 | 月額料金(税込) | 登録件数 | 工事費(税込) |
|---|---|---|---|
| 加入電話 | 660円(6件)/770円(30件) | 最大6件または30件 | 3,300円 |
| ひかり電話 | 220円 | 最大30件 | 3,300円 |
参考:NTT東日本「迷惑電話おことわりサービス」https://flets.com/denwa/option/meiwaku/fee.html 、NTT西日本「迷惑電話おことわりサービス」https://www.ntt-west.co.jp/denwa/service/meiwaku/ 、NTT東日本「ひかり電話 迷惑電話おことわりサービス」https://flets.com/denwa/option/hd-meiwaku/
非通知の電話の拒否のしかた
番号を通知せずにかけてくる相手は、ナンバー・リクエストのサービスか、電話機の非通知拒否機能で止められます。
ナンバー・リクエスト
ナンバー・リクエストは、非通知でかかってきた電話に対して、番号を通知してかけ直すよう求めるアナウンスを自動で流すサービスです。こちらの電話は鳴りません。
相手が番号を通知してかけ直せば、通常どおり着信します。
ナンバー・リクエストを使うには、ナンバー・ディスプレイの契約が必要です。そのため、月額料金はナンバー・ディスプレイと合わせた金額になります。
| 回線 | ナンバー・リクエスト(税込) | ナンバー・ディスプレイ(税込) | 合計 |
|---|---|---|---|
| 加入電話(住宅用) | 220円 | 440円 | 660円 |
| 加入電話(事務用) | 440円 | 1,320円 | 1,760円 |
| ひかり電話 | 220円 | 440円 | 660円 |
| ひかり電話オフィスタイプ | 660円 | 1,320円 | 1,980円 |
参考:NTT東日本「ナンバー・リクエスト」https://flets.com/denwa/option/request/fee.html 、NTT西日本「ナンバー・リクエスト」https://www.ntt-west.co.jp/denwa/service/numberreq/ 、NTT東日本「ひかり電話 ナンバー・リクエスト」https://flets.com/denwa/option/hd-request/
電話機側にも、非通知の着信を拒否する機能を持つ機種があります。こちらもナンバー・ディスプレイの契約が前提です。
注意:公衆電話と表示圏外の着信は拒否されない
ナンバー・リクエストが止めるのは、相手が自分の意思で番号を隠した非通知の電話だけです。
公衆電話からの着信や、一部の国際電話など番号を通知できない「表示圏外」の着信は、拒否されずにそのまま届くので注意が必要です!
会社の電話で拒否するときの注意点
会社の電話で着信拒否をするときは、次の3点に注意が必要です。
- 非通知をまとめて拒否は危険
- 取引先の電話が止まる可能性がある
- 拒否できる番号の数には上限がある
非通知をまとめて拒否は危険
非通知・公衆電話・表示圏外の着信をまとめて拒否すると、迷惑電話だけでなく、業務に必要な電話まで止まるおそれがあります。
特に、取引先や関係機関などから非通知で電話がかかってくる場合は、一括で拒否すると重要な連絡を受けられなくなるおそれがあります。
ナンバー・リクエストでは、相手に「番号を通知してかけ直してください」という案内が流れますが、かけ直してくれるとは限りません。非通知を拒否する前に、非通知でかかってくる取引先や関係先がないかを確かめておく必要があります。
取引先の電話が止まる可能性がある
拒否する番号に取引先の番号を誤って登録すると、その相手からの電話はすべて止まります。
そのような事態になると、信用問題にも直結するため、着信拒否する際は一度検索してから判断する、社内システムで取引先に該当していないかなど確認した上で、慎重に行いましょう。
拒否できる番号の数には上限がある
着信拒否に登録できる番号の数には上限があります。
法人向けのひかり電話の迷惑電話おことわりサービスは、1リストにつき最大30件です。ビジネスフォンでは、サクサの「PLATIAⅢ」のように最大10,000件まで登録できる機種もありますが、発信を禁止する番号と合わせた件数です。
番号を変えながらかけてくる相手を登録し続けると、上限に達することがあります。その場合は、次の章で紹介する対策もあわせて検討します。
着信拒否しても止まらないときの対策
ここまで着信拒否のやり方や注意点について詳しく解説しましたが、
番号を変えながらかけてくる相手には、着信拒否だけでは足りません。そのような場合には、次のような対処方法があります。
迷惑電話フィルタ

引用:https://tobilaphone.com/(トビラシステムズ株式会社)
迷惑電話フィルタは、電話がかかってきたときに、その番号が迷惑電話として報告されている番号かどうかを自動で調べ、該当すれば電話機を鳴らさずに止める仕組みです。
たとえばトビラシステムズの「トビラフォン」は、警察や自治体などの公的機関や利用者から集めた情報をもとに、約3万件の迷惑電話番号のリストを持っています。
着信拒否との違いは、自分で番号を登録しなくても止められる点です。着信拒否は一度かかってきた相手を登録して初めて止められますが、迷惑電話フィルタは、ほかの人のところで迷惑電話として報告された番号なら、自分のところに初めてかかってきた時点で止まります。
電話代行サービス
電話代行サービスは、会社にかかってくる電話を外部のオペレーターが代わりに受け、用件を社内に伝えるサービスです。
会社の電話を代行会社へ転送し、オペレーターが会社名で応対します。受けた電話の内容は、メールやチャットなどで担当者に報告されます。
迷惑電話対策として使う場合の利点は、社員が迷惑電話に直接出なくて済むことです。営業電話や不審な電話は、オペレーターが用件を聞いた段階で断ったり、取り次がずに記録だけ残したりできます。
一方で、注意点もあります。月額料金がある程度かかるため。迷惑電話対策のみで電話代行を利用するのはコスパが悪いです。利用するなら、迷惑電話・取引先からの電話・お客様からの電話も担当してもらうように考えましょう。
電話番号の変更
ここまでの対策で止まらない場合は、電話番号を変える方法があります。効果は大きいものの、会社では取引先への連絡、名刺やWebサイトの書き換えなどの負担が大きくなります。
電話会社のサービスや迷惑電話フィルタを試し、それでも止まらない場合に検討するのが現実的です。
まとめ
ここまで着信拒否のやり方と注意点、番号を変えてかけてくる相手への対処法についてお伝えしました。
迷惑電話の件数はai電話やロボコール、国際電話により今後増えていく可能性があります。
迷惑電話が増えると、不要な電話応対によって業務時間が奪われるだけでなく、詐欺被害につながるおそれもあります。
こうしたリスクを防ぐためには、着信拒否サービスや迷惑電話フィルタなどを活用し、適切な対策を講じることが大切です。

