
光回線を10ギガにすべきか、このまま1ギガで様子を見るべきか、オフィスの回線を検討していると、必ずこの問いにぶつかります。10ギガは確かに速いものの、法人向けとなると料金もエリアも1ギガとは条件が大きく変わってくる場合があります。10ギガのスペックが必要ではないのにも関わらず、契約してしまうと損をしてしまうので、この記事を参考に本当に10ギガが必要かどうか参考にしてください。
この記事では1ギガとの違い、実測値、必要な設備、導入前に確認すべき点や、主要サービスの料金比較まで順を追って解説します。
光回線10ギガとは?1ギガとの違い
1Gと10Gの違い

1G、10Gどちらかにするかは、使用する用途により異なってきます。1Gは一般的なオフィス利用に、10Gは大人数・大容量通信におすすめです。
1G
現在、法人向け光回線の主流は「1ギガ(最大1Gbps)」プランです。全国ほぼどのエリアでも契約でき、月額料金も10ギガより抑えられているため、多くの企業がこのプランで運用しています。
ただし、この「1Gbps」はあくまで技術規格上の理論値(ベストエフォート型)です。実際の通信速度は回線の混雑状況や利用機器、時間帯によって変動し、理論値どおりに出ることはまずありません。実際の速度の目安は、下り上り共に約200Mbps〜300Mbps程度が一般的な目安です。
1Gが向いている企業
・メール・Web閲覧が中心
・Web会議や大容量保存をあまり使わない
・従業員・同時接続数が少ない
・大容量ファイルのやり取りが少ない
10G
10ギガプランは、最大10Gbpsの通信速度をうたう法人向け光回線です。1ギガよりも高速な通信が期待できますが、こちらもベストエフォート型のため、理論値の10Gbpsがそのまま出るわけではありません。
実際の速度は、下り・上り共に1Gbps台〜2Gbps程度が目安で、1ギガの実効速度(約200〜300Mbps)と比べれば数倍〜十倍の差が出るため、大容量通信を伴う業務では効果を実感しやすい水準です。
10Gが向いている企業
大容量ファイルの送受信が多い
Web会議やクラウド利用が多い
従業員・同時接続数が多い
動画配信やシステム開発など特殊業務がある
10Gは本当に必要か
そもそも10ギガ回線を引けるか
法人向け10ギガ回線は、1ギガと比べて対応エリアが限定されています。都市部を中心に提供されているサービスが多く、地方拠点では申し込めない、あるいは同じ建物内でも配線状況によって利用可否が分かれることがあります。契約前に、自社ビルが対象エリア・対象物件になっているか、各社の提供エリア検索やお問い合わせで確認しておく必要があります。
参考:https://flets.com/flets-hikari/cross/(NTT東日本)
10ギガ回線の性能を出すための設備が整っているか
回線を10ギガにしても、社内のLANケーブル・スイッチングハブ・ルーター・PCのNICなどが1ギガ対応のまま(10Gスペック非対応のもの)では、実際の速度は1ギガの速度とあまり変わらない場合ファアあります。。10ギガの効果を得るには、回線終端装置(ONU)から主要な経路(サーバーや基幹システムが稼働する端末など)までが 10ギガに対応している必要があります。
具体的にチェックすべき点は以下の通りです。
✅ONU・ルーターが10ギガに対応しているか
✅スイッチングハブが10ギガ対応ポートを持つか
✅LANケーブルがCat6A以上か(Cat5eでは10ギガの性能を発揮できない)
✅恩恵を受けたい端末のNIC(ネットワークインターフェースカード)が対応しているか
全社のPC・複合機まで一律に10ギガ対応させる必要はなく、サーバーや大容量通信が集中する経路だけ整備すれば十分なケースもあります。自社のネットワーク構成を踏まえた判断が必要です。
既存契約の解約違約金・乗り換えコストにも注意
現在契約している光回線を10ギガに切り替える場合、事業者によって手続きが異なります。同じ事業者内でプラン変更できる場合もあれば、新規契約や既存回線の解約が必要になる場合もあります。1G契約期間の途中で解約すると、契約書に定められた解約違約金が発生する場合があります。1Gから10ギガに乗り換える際の解約違約金の発生可否については各社サービス概要を確認してください。
確認すべき点は以下の通りです。
- 現在の契約の契約期間・更新月(違約金が発生しないタイミングがあるか)
- 解約違約金の金額と、工事費の残債(分割支払いが残っている場合は完済扱いになることが多い)
- 新規契約側の工事費・初期費用、キャンペーンによる相殺の有無
- 撤去工事の要否とその費用
法人向け光回線の比較表
ここでは、法人契約に対応している光回線サービスを4社ピックアップし、1ギガと10ギガの月額料金と特徴を比較していきます。キャンペーン割引や料金改定で変わるため、契約前に必ず公式サイトで最新の料金を確認してください。
各社比較表
| サービス | 会社 | 回線タイプ | 1ギガ 月額 | 10ギガ 月額 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| フレッツ光 | NTT東日本 | 独自回線 | 8,030円〜(光ネクスト オフィスタイプ・ファミリー) | 8,140円〜(光クロス オフィスタイプ) | SLA99.99%・24時間保守 |
| NURO Biz(NUROアクセス) | ソニービズネットワークス株式会社 | 独自回線 | 1Gプランなし。 NUROアクセス2G 月額20,300円〜 | NUROアクセス10G 月額25,700円〜 | 固定IP1個標準、SLA99.9%、上下10Mbps帯域確保、24時間365日オンサイト保守 |
| ビッグローブ光(BIGLOBE biz.) | ビッグローブ株式会社 | 光コラボ | 戸建て:5,180円〜 | 戸建て:5,700円〜 | 法人・個人事業主対応、訪問サポート無料。 |
| ドコモ光(法人契約) | NTTドコモビジネス株式会社 | 光コラボ | 戸建て:5,720円〜 | 6,380円〜/戸建て・マンション共通 | 個人向けと同一プラン。 |
表である回線タイプの独自回線とは、事業者が自社で整備・保有する回線のことを言い、光コラボ(光コラボ〜ションモデル)とは、NTT東西から光回線を借り受けた事業者が、自社サービスやプロバイダーとセットにして独自に提供する光回線サービスのことを言います。
フレッツ光(光クロスオフィスタイプ/光ネクストオフィスタイプ)

概要
NTT東日本が自社の回線で直接提供している法人向けの光回線です。1ギガが「フレッツ 光ネクスト オフィスタイプ」、10ギガが「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」で、どちらも保守内容の違いで「スタンダード」と「ライト」の2つに分かれています。光コラボと違って回線とプロバイダ(ISP)が別契約なので、ISPは自社で選んで別途申し込む形になります。
料金
月額は以下のとおりです。
| プラン | スタンダード | ライト |
|---|---|---|
| 1ギガ 光ネクスト オフィスタイプ(ファミリー) | 9,240円 | 8,030円 |
| 10ギガ 光クロス オフィスタイプ | 9,350円 | 8,140円 |
フレッツ光 ネクスト オフィスタイプの「スタンダード」と「ライト」の最大の違いは、故障時の出張修理対応(保守サポート)の時間帯です。スタンダードプランは365日24時間の出張修理に対応しているため、夜間や早朝のトラブルでもいつでも現場へ駆けつけてもらえます。一方のライトプランは、出張修理の対応時間が朝7時から夜22時までとなっており、22時から翌朝7時までの時間帯に出張修理を伴う故障が発生した場合は、翌日以降の対応となります。
初期費用は契約料880円と標準工事費22,000円(Web申込。それ以外は23,100円)で、ISP料金はこれとは別にかかります。
特徴
スタンダードとライトの違いは保守です。故障受付はどちらも24時間365日ですが、現地対応がスタンダードは24時間(故障修理の手配から24時間以内に駆けつける保証つき)、ライトは7〜22時です。夜間や休日に止まると困る業務があるならスタンダード、日中だけ動いていればよいならライトで足ります。
一方で、固定IPやSLA(稼働率の保証)はオフィスタイプには付いていません。固定IPはISP側のオプションで、稼働率の保証が必要なら上位版の「フレッツ 光クロスBiz」(月額20,735円、稼働率99.99%、契約期間の縛りなし)が候補になります。
提供エリアはNTT東日本管内(東日本)に限られ、西日本はNTT西日本の別料金体系です。
詳細HP:https://business.ntt-east.co.jp/service/flets-hikari/
NURO Biz(NUROアクセス 10G)

概要
ソニービズネットワークスが提供する法人専用の光回線です。1ギガプランはなく、最小構成が下り2Gbps/上り1Gbpsの「NUROアクセス 2G スタンダード」で、その上に10ギガの「NUROアクセス 10G」があります。回線はNTTから借りる光コラボではなく、自社で管理・運営するネットワークで、提供エリアは北海道・関東・東海・関西・中国・九州の一部にまたがる24都道府県(10Gの場合)です。
料金
月額は以下のとおりです。
| プラン | 月額 |
|---|---|
| NUROアクセス 2G スタンダード | 20,300円〜 |
| NUROアクセス 10G | 25,700円~ |
初期費用は事務手数料3,000円と基本工事費50,000円で、どちらのプランも同額です。最低利用期間はサービス開始月から13か月目の月末まで(およそ1年)です。
特徴
10Gの月額は25,700円〜と今回の比較で最も高額ですが、固定IPv4アドレス1個が標準で付き、稼働率99.9%のSLA、上下10Mbpsの帯域確保、24時間365日のオンサイト保守が含まれています。回線障害時の対応まで含めて任せたい企業向けの構成です。
注意点は、最低利用期間が1年あることと、初期費用が合計で6万円近くと大きいことです。短期利用や移転の予定がある場合は慎重に検討する必要があります。また、提供エリア内でも建物や地域によっては引けないことがあるので、公式のエリア検索で住所を確認してから申し込んでください。
詳細HP:https://biz.nuro.jp/
ビッグローブ光(BIGLOBE biz.)

概要
ビッグローブ株式会社が、法人・個人事業主向けの窓口「BIGLOBE biz.」で提供している光コラボ回線です。NTT東日本・西日本のフレッツ光設備を借りてプロバイダとセットで提供する形なので、月額にプロバイダ料が含まれています。
料金
月額は以下のとおりです。
| プラン | 月額 |
|---|---|
| 1ギガ 戸建て | 5,180円〜 |
| 1ギガ マンション | 4,080円〜 |
| 10ギガ(戸建て・マンション共通) | 6,200円〜 |
初期費用は申込手数料1,100円(新規の場合)と工事費で、工事費は屋内配線を新設する場合で26,000円、既設の配線を使える場合は16,600円です。
特徴
ビッグローブ光は、万が一の回線トラブルや接続不具合の際にも、法人専用のカスタマー窓口が用意されているため、迅速な対応が受けられます。
また、オフィスの移転やPCの初期設定、Wi-Fi環境の構築などをサポートするオプションサービスも充実しており、社内に専門のIT担当者がいない中小企業でも安心して導入できます。
固定IPアドレスの提供をはじめ、オフィス向けの高品質なIP電話サービスビッグローブ光電話や、企業のセキュリティを強化するセキュリティ対策ソフトなど、ビジネスの規模や用途に応じた拡張性の高いオプションも多数用意されています。
詳細HP:https://biz.biglobe.ne.jp/index.html
ドコモ光(法人契約)

概要
NTTドコモが提供する光コラボ回線で、法人名義の契約はNTTドコモビジネス経由かドコモショップで申し込めます。プラン内容や基本料金は個人向けと同じです。法人契約ではドコモ光テレビが使えないなどの違いはありますが、回線そのものの条件は個人向けと変わりません。
料金
月額は以下のとおりです。
| プラン | 2年定期契約 | 定期契約なし |
|---|---|---|
| 1ギガ 戸建て | 5,720円〜 | 7,370円〜 |
| 1ギガ マンション | 4,400円〜 | 5,500円〜 |
| 10ギガ(戸建て・マンション共通) | 6,380円〜 | 8,030円〜 |
2年定期契約は自動更新で、更新期間(契約満了月とその翌月・翌々月)以外に解約すると、1ギガは戸建て5,500円・マンション4,180円、10ギガは5,500円の解約金がかかります。定期契約なしを選べば解約金はかかりませんが、月額は1,650円高くなります。
特徴
法人名義のドコモスマホ1回線につき、月額最大1,210円(税込)が永年割引され、最大20回線分まで適用できます
必要に応じて「24時間出張修理オプション」などの手厚い保守サービスも利用でき、ビジネスの通信トラブルリスクに備えられます。
詳細HP:https://www.ntt.com/business/mobile/charge/hikari.html
まとめ
法人で光回線を10ギガにするかどうかは、業務の使用用途を踏まえ判断することが大切です。大容量ファイルのやり取り、Web会議やクラウドの同時利用、社員数の多さなど、帯域が足りていない具体的な場面があるなら10ギガの効果を実感しやすく、メールとWeb閲覧が中心なら1ギガのままで十分なケースがほとんどです。
10ギガに決めた場合も、契約前に確認すべきことが3つあります。自社の所在地が提供エリアに入っているか、社内のLANケーブル・スイッチ・ルーター・端末が10ギガに対応しているか、そして既存回線の解約違約金や工事費の残債がいくらかかるか、です。回線だけ10ギガにしても社内設備が1ギガのままでは10Gの持てるスペックを最大限発揮できません。
これらを踏まえた上で10G、1Gどちらにするか、最適な方を選びましょう。
※各社料金についてはキャンペーンなどにより異なります。詳細の金額はHPよりご確認ください。

