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フリーダイヤルの通話料は誰が払う?仕組みと企業が料金を抑える方法を解説

フリーダイヤルは、問い合わせ窓口や注文受付の番号として多くの企業が使っている電話番号です。
フリーダイヤルはその名の通り無料で使える(かける側)の電話番号ですが、企業では有料です。

この記事では、フリーダイヤルの通話料を誰が払うのか、番号がつながる仕組み、通話料の相場と通話料以外にかかる費用、企業が料金を抑える方法を解説します。

目次

通話料を払うのは誰?

フリーダイヤルの通話料は、電話をかけた人ではなく、フリーダイヤルを契約している企業が払います。

フリーダイヤルを契約した企業が払う

フリーダイヤルは、着信課金と呼ばれるサービスです。通常の電話は電話をかけた側が通話料を払いますが、着信課金では電話を受ける側、つまり番号を契約した企業に通話料が請求されます。

企業が通話料を負担する代わりに、かける側は料金を気にせず問い合わせができます。(固定電話からでも携帯電話からでも)

かかってきた場合の料金は?

企業の営業電話などで、0120や0800から始まる番号が表示された電話がかかってくることがあります。この電話に出ても、受けた側に通話料はかかりません。

着信課金は、0120番号に電話をかけたときの通話料を、0120番号の契約者が負担する仕組みです。企業が0120番号を表示して電話をかけるのは、発信者の番号として0120番号を表示する機能を使っているだけで、受けた側に料金を請求する仕組みではありません。

例外として、海外ローミング中に携帯電話で着信を受けた場合は、0120からの電話に限らず着信の料金がかかることがあります。

※海外ローミング・・・日本で契約している携帯電話会社の電波が届かない海外において、現地の提携キャリア(通信会社)の回線を借りて、自分のスマホ(番号や端末)のまま通信や通話を行う仕組みのこと

フリーダイヤルの仕組み

フリーダイヤルは、0120や0800の番号を、企業がふだん使っている電話番号に結びつけて使うサービスです。なお、フリーダイヤルはNTTドコモビジネスのサービス名で、KDDIはフリーコール、ソフトバンクはフリーコールスーパーという名前で同じ着信課金サービスを提供しています。この記事では、まとめてフリーダイヤルと呼びます。

0120番号を会社の電話番号に紐づける

フリーダイヤルの番号そのものに電話機がつながっているわけではありません。契約するときに、着信先にする会社の電話番号(固定電話やIP電話など)を登録し、0120番号にかかってきた電話はその番号に届けられます。

そのため、フリーダイヤルを使うには、着信先にする電話回線が別に必要です。着信先の番号は、1つだけでなく複数登録することもできます。

0120と0800の違い

0120と0800は、どちらもフリーダイヤルの番号です。0120は「0120+6桁」、0800は「0800+7桁」で、桁数が違います。
0800番号は、既存の「0120」で始まるフリーダイヤル番号が枯渇したため1999年に導入されました。

NTTドコモビジネスのフリーダイヤルでは、0120と0800で基本料も通話料も変わりません。一方、KDDIのフリーコールDXは0120より0800の月額が安く、楽天モバイルのフリーボイス ライトは0800だけのプランです。事業者によっては、0800を選ぶと月額を抑えられます。

携帯や050番号からつながらないことがある

フリーダイヤルは、企業が着信を受ける電話の種類を選べます。NTTドコモビジネスの発信端末拒否、KDDIの発信許容端末選択、ソフトバンクの接続端末指定はいずれも無料のオプションで、携帯電話や公衆電話からの着信を受けない設定ができます。

KDDIのフリーコールでは、この申し込みをしていない場合、携帯電話からの着信は受けられない状態で始まります。携帯電話からの問い合わせを受けたいときは、申し込みの時点で設定を確認しておく必要があります。

050から始まるIP電話からは、事業者や回線の組み合わせによってつながらない場合があります。海外からの発信も、NTTドコモビジネスは回線の種類によってつながらないとしています。

通話料の相場

フリーダイヤルの通話料は、かけてきた電話が固定電話か携帯電話かで大きく変わります。また、同じ事業者でも、着信先にする回線の種類で単価が変わります。

固定電話からの通話料

固定電話からの通話料は、3分(180秒)ごとに6.6〜9.35円(税込)です。NTTドコモビジネスのフリーダイヤルでは、一般回線で受けた場合、3分ごとに9.35円です。

携帯電話からの通話料

携帯電話からの通話料は、固定電話からより大幅に高くなります。NTTドコモビジネスのフリーダイヤルでは、一般回線で受けた場合、20秒ごとに11円(税込)です。3分話すと99円で、固定電話からの9.35円の約10倍です。

そのため、携帯電話からの着信が多い窓口ほど、月の通話料は大きく増えます。

主要3社の料金

NTTドコモビジネス、KDDI、ソフトバンクの通話料を、着信先の回線別にまとめると次のとおりです。

サービス着信先の回線固定電話から携帯電話から携帯電話から3分
NTTドコモビジネス フリーダイヤル一般回線9.35円/3分11円/20秒99円
NTTドコモビジネス フリーダイヤルArcstar IP Voice回線8.8円/3分17.6円/60秒52.8円
KDDI フリーコールS・DXKDDIのIP電話8.8円/3分11円/30秒66円
KDDI フリーコールS・DX他社の回線9.35円/3分11円/14秒143円
ソフトバンク フリーコールスーパー(バリュープラン)おとくライン・おとく光電話など6.6円/3分16.5円/60秒49.5円
ソフトバンク フリーコールスーパー(バリュープラン)上記以外の回線8.8円/3分22円/60秒66円

参考:NTTドコモビジネス「フリーダイヤル 料金」https://www.ntt.com/business/services/voice-video/freedial-navidial/freedial/price.html 、KDDI「フリーコール 料金」https://biz.kddi.com/service/free-call/charge/ 、ソフトバンク「フリーコールスーパー 通話料金」https://www.softbank.jp/business/service/voice/freecall-super/price (2026年10月11日確認)

KDDIとソフトバンクは、着信先を自社の回線にすると単価が下がります。携帯電話から3分話した場合で比べると、表の中で最も安い組み合わせ(49.5円)と最も高い組み合わせ(143円)では3倍近い差があります。

月の通話料を試算する

月の通話料は、着信件数と1件あたりの通話時間に、固定電話と携帯電話の割合を掛け合わせて出せます。

月の通話料 = 固定電話からの件数 × 固定電話からの1件の通話料 + 携帯電話からの件数 × 携帯電話からの1件の通話料

NTTドコモビジネスのフリーダイヤルを一般回線で受け、月300件、1件ちょうど3分として計算すると、次のようになります。1件の通話料は、固定電話からが9.35円、携帯電話からが99円です。

携帯電話の割合固定電話から携帯電話から月の通話料
30%210件 × 9.35円 = 1,963.5円90件 × 99円 = 8,910円約10,900円
70%90件 × 9.35円 = 841.5円210件 × 99円 = 20,790円約21,600円

件数と通話時間が同じでも、携帯電話の割合が30%から70%に増えると、月の通話料は約2倍になります。導入前に見積もるときは、件数と通話時間だけでなく、固定電話と携帯電話の割合も想定しておく必要があります。

また、実際の通話料は1件ごとに課金単位で切り上げて計算されるため、通話時間にばらつきがあると試算より高くなることがあります。

通話料以外にかかる費用

フリーダイヤルには、通話料のほかに初期費用、月額基本料、着信先の回線の料金がかかります。必要に応じて、オプション料金や転送料も加わります。

初期費用

初期費用は事業者によって違います。NTTドコモビジネスは、着信先の番号ごとに設定工事費が1,540円(税込)かかります。フリーダイヤル番号の設定工事費も1,540円ですが、着信先の工事と同時に申し込む場合は無料です。

KDDIのフリーコールは登録料が1,100円(税込)、ソフトバンクのフリーコールスーパーは開通手数料・着信回線登録工事費ともに無料です。

月額基本料

月額基本料は、フリーダイヤルの番号1つごとにかかるのが基本です。

サービス初期費用月額基本料
NTTドコモビジネス フリーダイヤル1,540円/着信先の番号プラン1:2,200円/番号
プラン2:1,100円/回線
KDDI フリーコールS登録料1,100円1,100円/番号
KDDI フリーコールDX登録料1,100円0120:2,200円/番号
0800:1,650円/番号
ソフトバンク フリーコールスーパー無料2,200円/番号

出典:NTTドコモビジネス「フリーダイヤル 料金」https://www.ntt.com/business/services/voice-video/freedial-navidial/freedial/price.html 、KDDI「フリーコール 料金」https://biz.kddi.com/service/free-call/charge/ 、ソフトバンク「フリーコールスーパー」https://www.softbank.jp/business/service/voice/freecall-super/ (2026年10月11日確認)

NTTドコモビジネスは、番号ごとの料金(プラン1)と、同時に受けられる回線数ごとの料金(プラン2)から選べます。3回線以上で受ける場合や、複数の拠点で受ける場合はプラン1のほうが割安です。

このほか、フリーダイヤルの番号にも、通常の電話番号と同じく電話ユニバーサルサービス料(2026年10月時点で1番号あたり月2.2円)と電話リレーサービス料(同1.1円)がかかります。

着信先の回線の料金

フリーダイヤルの料金とは別に、着信先にする電話回線の基本料がかかります。すでに会社で使っている電話番号を着信先にするなら、回線を増やさない限り新しい回線費用はかかりません。新しく回線を用意する場合は、その回線の基本料や工事費が加わります。

着信先の回線は、通話料の単価にも関わります。通話料の比較表のとおり、KDDIとソフトバンクでは、自社の回線を着信先にすると通話料が下がります。

オプション料金

フリーダイヤルには、着信の受け方を変えるオプションがあります。NTTドコモビジネスの場合、主なオプションの料金は次のとおりです。

  • 発信端末拒否(携帯電話や公衆電話などからの着信を受けない):無料
  • 発信地域指定(指定した地域以外からの着信を受けない):無料
  • 時間外案内ガイダンス(営業時間外に案内の音声を流す):月額1,540円(税込)
  • 迷惑電話おことわり(タイプII)(指定した番号からの着信を拒否する):月額33,000円(税込)

携帯電話からの着信を受けない設定は、KDDIの発信許容端末選択、ソフトバンクの接続端末指定も無料です。

転送したときの転送料

着信先の電話から、外出中の社員の携帯電話などへ転送すると、フリーダイヤルの通話料とは別に、転送した区間の通話料がかかります。

NTT東日本・西日本のボイスワープでは、転送元から転送先までの通話料はボイスワープの契約者が払います。フリーダイヤルの場合、かけてきた人から着信先までの通話料も企業が払うため、転送すると企業は2つの区間の通話料を払うことになります。

ボイスワープの月額料金は、加入電話(事務用)で880円、ひかり電話で550円(いずれも税込)です。転送先が話し中だったり応答しなかったりした場合は、転送した区間の通話料はかかりません。

企業が料金を抑える方法

フリーダイヤルの料金を抑える主な方法は、次の4つです。

  • 携帯からの着信を制限する
  • 音声ガイダンスで用件を振り分ける
  • 迷惑電話を拒否する
  • 事業者を見直す

①携帯からの着信を制限する

携帯電話からの通話料は、比較表の料金で3分話した場合、固定電話からの約7〜15倍です。携帯電話からの着信を受けない設定にすると、通話料は大きく下がります。設定は各社とも無料です。

ただし、そうした場合固定電話を持たない顧客が、フリーダイヤルに電話をかけられなくなります。携帯電話からの着信を止める場合は、ホームページや案内に通常の電話番号も載せ、携帯電話からはそちらにかけてもらう方法があります。この場合、通常の番号への通話料はお客さまの負担になります。

個人の顧客からの問い合わせが多い窓口では、携帯電話からの着信を止めると、問い合わせそのものが減るおそれがあるため注意が必要です。

②音声ガイダンスで用件を振り分ける

営業時間外にかかってきた電話は、NTTドコモビジネスの時間外案内ガイダンス(月額1,540円)を使うと、営業時間を案内する音声を流して終えられます。ガイダンスが流れている間の通話料はかかりません。

営業時間中の電話は、自動音声で用件の番号を押してもらい、担当部署の番号へ直接つなぐ方法(IVR)があります。代表の電話で受けてから担当者の携帯電話へ転送する運用を減らせるため、転送した区間の通話料を抑えられます。

③迷惑電話を拒否する

フリーダイヤルにかかってくる営業電話やいたずら電話も、つながれば通話料は企業の負担です。ただし、拒否する方法によって、拒否した通話に通話料がかかるかどうかが変わります。

NTT東日本・西日本の迷惑電話おことわりサービスなど、着信先の回線側で拒否するサービスを使った場合は、拒否した通話にもフリーダイヤルの通話料がかかります。フリーダイヤル側のオプションである迷惑電話おことわり(タイプII)なら、拒否のガイダンスが流れている間の通話料はかかりませんが、月額33,000円(税込)がかかります。

迷惑電話の件数が少なければ、月額料金のほうが高くつきます。拒否のオプションを申し込む前に、迷惑電話の件数と通話時間を把握しておく必要があります。

④事業者を見直す

同じ件数・通話時間でも、事業者と着信先の回線の組み合わせで通話料は変わります。

見直すときは、今の通話の内訳(固定電話と携帯電話の割合、平均の通話時間)を確認し、乗り換え先の料金に当てはめて試算しましょう。あわせて、着信先の回線も変える必要があるか、今の0120番号をそのまま使えるか、乗り換えにかかる費用を、申し込む前に事業者へ確認してください。

まとめ

フリーダイヤルの通話料は、電話をかけた人ではなく、番号を契約した企業が払います。0120からかかってきた電話に出た人にも、通話料はかかりません。

企業が払う通話料は、携帯電話からの着信のほうが固定電話からよりずっと高く、携帯電話の割合で月の金額が大きく変わります。通話料のほかに、月額基本料、着信先の回線の料金、オプション料金、転送した区間の通話料もかかります。

料金を抑える方法には、携帯電話からの着信の制限、音声ガイダンスでの振り分け、迷惑電話の拒否、事業者の見直しなどがあります。どれも顧客への影響や月額料金とのバランスがあるため、まず着信の内訳を把握してから選ぶのが確実です。

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この記事を書いた人

IT・通信業界の会社で、編集者の仕事をしています。
より多くの企業様に、後悔のしない、満足のいくサービス・情報を届けられるように執筆を心がけております。

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